6つの専門外来

- PROFESSIONAL -

トップページ > 6つの専門外来

上肢専門外来について

手のスペシャリスト

整形外科部長 戸部 正博

整形外科・手の外科・骨折、医学博士
日本整形外科学会、整形外科専門医

釧根・北網地域で希少な手の担当医

手の「障害」と「けが」。いずれも“なるべく早く、もとの状態に戻す”ことを大切にしています。手首や指の痛み、しびれ等を感じる「伳鞘炎(けんしょうえん)」や「手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)」は、妊娠出産期から子育て期、そして更年期の女性によく現れます。また農業や漁業に従事する方々には、肘の反復運動による手のしびれをがまんし続けている例がよくあります。いずれも治療法は複数ありますので、重症化する前に早めの受診をおすすめします。骨折の後遺症もご相談ください。

部長 久能 隼人

整形外科・手の外科
日本整形外科学会 会員
日本整形外科学会、整形外科専門医

マイクロサージャリーの知識を最大限に生かした治療

微細な組織を扱うマイクロサージャリーや最少侵襲の技術を用いて機能的で整容的な上肢・手を目指し全力で取り組みます。上肢のけがや疾患でお困りの方はご相談下さい。

マイクロサージャリ―について

「マイクロサージャリー」とは、手術用の専用の高性能顕微鏡を使用して、約10~30倍に拡大して行う手術のことです。
マイクロサージャリ―は、色々な診療科で行われていますが、特に精密な手術となる「手外科」の分野では重要で、神経や血管、リンパ管などの修復に威力を発揮します。

  • 切断された指の再接着術
  • 手指の血管や神経損傷に対する血管吻合や神経縫合
  • 失ってしまった組織の再建のために行われる再建外科

などはマイクロサージャリ―なしでは好成績は納められないと言っても過言ではないでしょう。このようなケースでの血管や神経は、0.3mm~3mm程度の細さです。髪の毛よりも細い糸と、極めて小さな針を使用して、精密な手術をします。

手について

人間の手は構造(解剖)が非常に複雑です。近年の外科的治療の発達、特にマイクロサージャリー(顕微鏡を使った手術)などにともない、損傷をうけた手の機能を回復させることが進歩を遂げてきました。その手を取り扱う外科のことを「手外科」といいます。整形外科全体からすると、ほんの一部ではありますが、とても重要な専門分野です。指を切っても、神経や腱が切れている場合もあり、皮膚を縫合するだけでは機能障害を残すことがあり、整形外科医(手外科の専門医)の治療を必要とすることがあります。また、つき指と思っていても、靭帯損傷の程度により、靭帯の再建の手術を行うこともあります。

痛みの原因について

疾患名説 明
屈筋腱腱鞘炎
くっきんけんけんしょうえん
只今準備中です。
絞扼性神経障害
こうやくせいしんけいしょうがい
只今準備中です。
変形性関節症
へんけいせいかんせつしょう
只今準備中です。
橈骨遠位端骨折
とうこつえんいたんこっせつ
只今準備中です。

屈筋腱腱鞘炎(くっきんけんけんしょうえん)

「屈筋腱腱鞘炎」は、腱と腱鞘の隙間が狭くなってしまうために腱がスムーズに動きにくくなり、これが原因で腱鞘に炎症が発生し、これらの症状が発症します。主に人差し指によく発症します。
腱鞘炎の一番の原因は、手や指の酷使です。また、関節リウマチが原因になるものもあります。また、「ばね指」は、もっとも多くみられる屈筋腱腱鞘炎の一つで、手の指を屈伸する時に腱が何かに引っかかるような感じがします。また指を伸ばそうとすると、指がバネのように、はじかれたようになることもあります。
指の付け根の関節が痛んだり、堅くこわばりったような感じがすることもあり、さらに症状が悪化すると、指を曲げるのが不可能になったり、指を伸ばすことも難しくなります。

絞扼性神経障害(こうやくせいしんけいしょうがい)

絞扼性神経障害(こうやくせいしんけいしょうがい)は、脊髄から枝分かれした「末梢神経」が手足に至るある部分で圧迫されることで、そこから先の神経に障害が発生するものです。
痛みや筋力低下、知覚異常など、「末梢神経障害」を起こします。絞扼性神経障害の多くは腕に起こることが多く、発症した部位によって「手根管症候群」や「中部管症候群」などと細分化されます。

変形性関節症(へんけいせいかんせつしょう)

変形性関節症は、膝関節や股関節の変形性関節症がよく知られていますが、手指の関節にも起こります。手指の変形性関節症では、指の関節の骨を覆う軟骨部分がすり減り、指に痛みや変形などを生じます。
主な原因は関節の老化ですが、指の使いすぎも発症や進行に関係していると考えられており、更年期以降の女性に多く見られます。複数の関節に発症することもありますが、その場合は、左右対称に起こることが多いのが特徴です。また、手指の関節に発症した場合は、膝などのほかの関節にも、発症しているというようなことがあります。

橈骨遠位端骨折(とうこつえんいたんこっせつ)

手首での骨折で最も多いもののが「橈骨遠位端骨折(とうこつえんいたんこっせつ)」です。手首にある2本の骨のうち、太い方を「橈骨(とうこつ)」、細い方を「尺骨(しゃっこつ)」といいます。
橈骨遠位端骨折は、転んで手をついたときに多く見られる骨折で、手首の付け根のところの骨が折れてしまうものです。多くの場合、骨が上に向いてずれるような変形をします。高齢者の方の場合の橈骨遠位端骨折では、複雑骨折になるケースが多いので、難しい治療が必要になる場合もあります。
治療は麻酔をかけて整復し、ギプスなどで固定します。すぐにずれてしまう不安定なものや、関節のずれが戻らない時は、手術を行い、プレートで固定します。東北海道病院では、戸部正博先生が、日本人に合ったプレートを開発し、治療に役立てています。