診療科のご案内

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リハビリテーションについて

ごあいさつ

小学生から社会人、高齢者といった幅広い年代、特に整形外科疾患に対してリハビリを行っています。また発症(受傷)後の手術前から、手術後の入院中、その後の外来通院まで、一貫してリハビリを受けていただける体制も特徴となっています。

疾患別にみるリハビリテーション

変形性膝関節症

軟骨がすり減り、骨が変形する病気です

膝関節は体重の負担が大きい関節のため痛みやすいことから、問題を抱えている人のおおい部分です。数ある膝関節の痛みを発する病気の中でも代表的なものが、この「変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)」です。

膝の軟骨がすり減って骨が変形して痛みだし、曲げ伸ばしが困難になるなど、膝関節の機能が低下してしまう病気です。

膝周りの筋肉を鍛え、関節を支える力を強くしましょう
  • 曲げ伸ばしの回復を目的にリハビリします
    変形性膝関節症に対するリハビリテーションは、健康で正常な状態の膝であれば自然にできる程度の、膝の曲げ伸ばしの回復(可動域訓練)と膝を支える筋力の回復(筋力訓練)を目的に行われます。
  • 膝を温めて行うと効果的
    膝の曲げ伸ばしの訓練は、膝を温めてから行うとより効果的です。温めると関節や筋肉がより柔軟になって、痛みもすくなくなります。例えば、蒸しタオルをすこし当てたり、入浴のついでに曲げ伸ばし訓練を行うなどするとよいです。
  • 太ももや膝の周りの筋肉を鍛えましょう
    変形性膝関節症の筋力訓練では、太ももや膝の周りの筋肉を鍛えて膝関節を支える力を強くすることを目的として筋肉を鍛えます。膝を支えるために最も大切な筋肉は太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)ですので、重点的に鍛えます。
  • 膝への負担に気を配りましょう
    日頃から膝に負担を掛けないように気をつけることも大切なことの一つです。リハビリで運動をするにしても、膝に比較的負担をかけずに行うことのできるプールでの水中歩行や自転車をこぎ運動などがお勧めです。また、買い物の際にもカートを使用され、膝を気遣うといいでしょう。

前十字靭帯損傷

スポーツをする方に多い損傷です

膝には半月板と前十字靱帯、後十字靭帯、そして内側側副靭帯や外側側副靭帯などの靭帯があります。膝は体重を支える重要な役割を担っている部分で、複雑で負担のかかりやすい部分でもあります。

膝の障害の中でも、特に多いのが半月板損傷です。膝の中に血が貯まるような損傷では、前十字靱帯の損傷が最も頻度が高い傷害です。

前十字靱帯は膝の中央部にあって、大腿骨外顆の内壁と脛骨前方をつなぐ役割をしている靭帯です。

大腿骨(太ももの骨)に対して脛骨(すねの骨)が前方へ出ないように抑える役目をしたり、脛骨の回旋も制御しています。膝は骨同士の接触が少ないため、膝周りにある4つの靭帯が前後左右の揺れ動く力を支えています。

靭帯損傷の多くはスポーツをしている時起こります。スポーツの中でも特にバスケットボールなどのジャンプして着地する際に膝を捻る動作がおこりやすいスポーツでは、前十字靱帯を損傷しやすいです。

保存治療と手術治療があります

前十字靱帯損傷の場合、「手術療法」と「保存療法」の2種類の治療があります。どちらが適切かは患者様の症状の状態によりことなりますが、治療せずに放置すると膝の他の部分の負担となって損傷が起こってしまうばあいもあります。特に活動量の多い方や、若い方は、手術での治療がよいといわれています。一方で中高年の方は治療せずそのままにしておいても、活動に支障のない場合もありますので、医師と相談して手術するか、保存療法を行うか決定します。

  • 手術療法
    損傷した前十字靱帯の代わりに、自分の体の他の腱をとってきて移植します。手術を行う場合は、炎症などによって組織や器官はれたり、うずいている場合は落ち着くのを待ってから行います。一応の目安として、約6ヶ月~1年後には、ほとんどの場合、スポーツに復帰できるようになります。
  • 保存療法
    前十字靱帯に負担がかからないよう、固定する方法が行われます。装具をつかって、脛骨がむやみに動かないようにします。前十字靱帯はけしてすぐ治るわけではないのですが、そのまま固定して自然治癒を待ちます。

肩腱板断裂

50~60代の方に多くみられる病気です

腱板とは、肩甲骨と腕の骨をつないでいる腱をいいます。この腱が切れてしまった状態を腱板断裂といいます。腱板は、年をとるとだんだんと柔軟性を失い、徐々に擦り切れていきます。腱板が弱くなった状態で、転倒したり、急に力を加えたりすると、切れてしまうことがあるのです。腱板は老化によって衰えるものなので、場合によっては外傷の覚えもないのに腱が切れてしまうこともあります。

一度断裂してしまった腱板は自然に治ることはありません。肩の機能が低下してしまうため、日常生活に支障のある場合は手術を行う必要があります。

若い人にはほとんどみられない病気で、仕事やスポーツなどで肩に負担がかかっていた50~60代以降の方に多いです。

手術後、肩がよく動くようになるよう、リハビリを行います

ここでは、手術後のリハビリの流れをご紹介します。

  • 固定
    患部を安静にして、組織の回復をまちます。手術直後は患部の炎症が強く、血などのめぐりも悪くなっています。そのため動かすリハビリよりも、まずは患部を安静にしてアイシングをするなどし、腕や肩まわりの循環の改善をする必要があります。循環の改善には、指や手の関節を動かすと効果的です。
  • 関節可動域訓練
    患部の炎症が引いたら、肩関節の動きを徐々に出していきます。固定期間のあいだ肩関節を動かしていないために、周囲の筋肉は硬くなってしまいます。そのためリハビリでは、まずはじめに肩関節周囲の筋肉や皮膚をほぐしていきます。
  • 関筋力訓練
    肩まわりがほぐれてきたら、次は日常生活でつかう筋力をつけていきます。肩関節周囲の筋力訓練を開始します。正しく鍛えるためには、肩甲骨の位置が重要になります。肩甲骨は、姿勢を良くすると正しい位置にくるため、リハビリには姿勢をよくすることも大切です。
  • トレーニング
    日常生活で使う筋力が回復したら、更に筋力をきたえていきます。スポーツをしていらっしゃる方は競技にもどれるよう、またそうでない方も肩を正しくトレーニングして再発を予防することができるように、日常生活でつかう筋力がついた後も、しっかりとフォローしていきます。

肩関節反復性脱臼

脱臼や亜脱臼を繰り返してしまう状態です

反復性肩関節脱臼とは、肩関節脱臼後に、肩関節が不安定になってしまい、肩の脱臼・亜脱臼を繰り返してしまう状態のことです。

反復性の脱臼になってしまった場合、保存療法(リハビリテーションによる筋力強化)では、脱臼、亜脱臼を完全に防ぐことはできません。

ここでは肩関節反復性脱臼の手術治療を行ったあとのリハビリテーションをご紹介いたします。

膝周りの筋肉を鍛え、関節を支える力を強くしましょう

ここでは、肩の靭帯等を手術によって修復した後のリハビリについてご説明いたします。

  • メディカルリハビリテーション(術後~約3ヶ月)
    最初のうちは医学的管理下の中でリハビリテーションを行います。無理に靭帯や筋肉を使ったりせず、肩関節にかかるストレスを回避しながら実施します。過度な肩関節外旋(外側にひねる動作)や水平伸展(腕を後ろに引く)を避けて行います。
  • アスレティックリハビリテーション(術後3ヶ月~6ヶ月)
    スポーツができるレベルへの復帰に向けたリハビリテーションです。この時期は手術を行った部位に十分な強度が得られるため、可動域訓練は全方向の可動域訓練を開始します。肩の筋力復帰に向けた、やや亜不可をかけるような運動も開始して、積極的な筋力強化を図ります。

投球障害(肩・肘)

野球肩・野球肘にお悩みの方へ

当院では、投球動作で肩や肘を痛める、いわゆる「野球肩・野球肘」を抱えた方に対し、競技復帰に向けて積極的にリハビリを展開しています。

草野球やレクリエーションのレベルから、部活、実業団などリハビリを受けられている患者様の野球レベルは様々です。年齢も、小学生から社会人まで、幅広い患者さまがいらっしゃいます。

全身の状態を見ながら肩や肘の痛みを改善します

投球障害のリハビリでは、患者様お一人おひとりに、痛みを抱える部位と、痛みが起こる動作を確認をし、投球フォームや全身の状態を診ていきます。「投球」という動作は投げる動作に直接使われる腕が重要に見えがちですが、足や膝、股、腰、肩、肘、手・指先までをも使う全身運動です。ですから、肩や肘に痛みを抱えている患者さんに対して、肩・肘だけのリハビリを行っても効果は得られません。当院では「治療には肩・肘以外の部位もとても重要」との考えのもと、全身の状態をしっかりと診てリハビリをおこなっています。

只今準備中です。